【時間短縮】の秘密

遠江秀年(とおのえひでとし)です。

お金はレバレッジをかけていけばいくらでも増やせますが、時間は人生の時間が有限なので一定の枠のなかで工夫せざるを得ず、だから「時間短縮」が重要になります。

つまり「富の増大」に優先して「時間短縮」を考えないと、大きな成功は望めないということです。

成功者はゴルフをやるのもサッさかサッさか早くやるとよく言われていて、ロックフェラーも白洲次郎も鈴木敏文もみなそうですが、彼らは「時間短縮」の価値を知り抜いているので、自然にそうなるのでしょう。

軽井沢ゴルフクラブをつくった白洲次郎など、「Play Fast」というTシャツを着てプレイしてましたから、前のパーティも煽られたでしょうね。(笑)

まぁそれはともかくとして、時間短縮は本当に大切ですから、きょうは「いかに短縮するか」について思うところを述べてみたいと思います。

◆即断即決

時間短縮の最要諦は、判断のスピードを上げる「即断即決」にあると思います。

なぜなら、判断がつかないまま迷うとき、人は最も大きな時間をロスしやすいからです。

実際、判断速度ほど個人差のあるものはないのです。

優柔不断な人は、1カ月でも2カ月でも、3年でも5年でも迷います。なかには一生迷い続ける人さえいます。

ところが速い人は一瞬で答えを出します。その場で判断して、決して宿題を残さないのです。

だから即断即決する人がトップに座る組織では、問題が滞ることがないので、仕事がどんどん片付いていきます。

もちろん間違った判断をしたらいけませんが、間違いたくなくて判断を先延ばしにする人より、即断即決して違うと思ったら朝令暮改する人のほうが、小回りが効いて勝利しやすいようです。

状況は刻々と変化しますので、悩んでいるうちに事態がどんどん悪化する人と、どんどん状況に合わせて手を打ち続ける人では、勝負は明らかです。

例外的に「人を育てるために待つ」というようなこともありますが、それも「待つ」という方針を即断即決で決めて迷わないことが大事なのです。

いずれにしても「時間短縮」で最も効果的なのは、判断のスピードを上げて「即断即決」することにあると言ってよいでしょう。

◆一日一生

次は、それに関連しますが、一日のなかでできるだけ仕事を完結させて、次の日に持ち越さない「一日一生」の生き方が、時間短縮に貢献します。

「今日できることを明日に延ばすな」ということですね。

仕事が遅い典型は役所仕事ですが、彼らの世界では先輩たちから「明日できることを今日やるな」と申し送られてくるそうです。

「おまえそんなに急いでどうすんだ。許認可はもったいつけて三回催促されてから出せ」そのほうが申請してくる民間は、役所におもねってくるという悪知恵でしょう。

しかしそのせいで役所の経営効率は最悪で、民間企業ならとっくに潰れていておかしくないところがいっぱいあります。

だから役所仕事になりたくなかったら、一日一生で切りのいい所まで仕事を片付けてから寝るべきです。

そうすると、次の日の目覚めはとても軽くて、雲一つない快晴の気分で一日を始められるのです。

宿題を抱えたまま次の日を始めると、そこでまた新たな課題が発生して、三つ四つ宿題を溜め込むと、もう重くてやる気がなくなります。

また悪いことに、そういうときにえてしてトラブルが起きて、最悪致命傷を負うことさえあるのです。

だから一日一生は時間短縮の方法であるとともに、危機管理の方法でもあると言えます。

いつも手持ちゼロで新しき一日を始めることが、攻めも守りも万全にしていくわけです。

◆お金で時間を買う

三つ目の時間短縮の方法は、「マネー・イズ・タイム」といってお金で時間を買うことです。

たとえば飛行機に乗るお金を出すことにより、電車で行く時間を大幅に短縮することができます。

全自動洗濯機とロボット掃除機を買うことによって、家事に使う時間をかなり短縮できます。

あるいは職住接近で都心のマンションに住むことによって、通勤時間を大幅に減らせます。

そして余った時間をもっと生産的な仕事に使えるようになり、お金をもっと稼ぐことができるようになります。

すると、稼いだお金でさらに時間を買うことができて、さらに生産力がアップする。

このような善の循環を起こすことができるので、時間短縮に投資することはたいへん賢いことになります。

私が以前住んでいたサンパウロは東京都と同じぐらい人口がいる大都会ですが、交通ラッシュがひどくて、大金持ちはみな自家用ヘリで飛んでいました。

車で行くといつ目的地に着けるかまったく読めないので、大きな商談を抱える経営者ほど、自宅からヘリに乗って移動するのです。

成功する起業家たちがプライベートジェットを持ちたがるのも、空港での煩雑な手続きに時間を取られたくないからです。

このように小さな規模から大きな規模に至るまで、お金で時間短縮できることはいっぱいあります。

お金の持つ最大のパワーは、お金より重要な「時間という価値」を買えるところにあると言ってよいでしょう。

◆人を使う

そして最後に、「人を使う」ことによって大きな時間短縮が行えます。

ほんとうに仕事ができて大きく発展する人の仕事の仕方はいつも同じです。

必ずしも自分でやらなくていい仕事はどんどん人に任せ、自分にしかできない仕事に集中していくわけです。

さらに自分にしかできない仕事もやり方を固めたら、パッケージにして下に降ろし、自分はまた新しい仕事にチャレンジしていきます。

「パッケージにして降ろす」とは、やり方のノウハウを書き物にして、教えていくシステムをつくることを意味します。

つまり、人に任せられる仕組みをつくることによって、自分の自由になる時間をどんどん生み出していき、より高度な課題を開拓していくわけです。

ちなみに「仕組みづくり」はインターネット時代にはある程度まで一人でつくることもでき、これはこれで大きな時間短縮をもたらします。

自動販売機を設置しておけば、いちいち店を出して自分で売らなくても、勝手に収益を上げてくれるという仕組みを構築するのです。

ただ、これも多数の自動販売機を設置・管理しようと思えば人を使う必要が出るでしょう。

いずれにしても、ここでの重要な概念は、自分でしなくてもいい仕事は他に任せるということです。

ただしこれを可能にするためには、智慧と人徳が必要になってきて、単なる才能だけではこの世界を広げることは難しいでしょう。

このように「時間短縮の方法」はいっぱいあり、その気になればかなり縮めることができます。

それはすべて有限な時間を使って、どこまでいろんなことをやれるかという可能性を広げるためです。

常に「この時間をもっと縮められないか?」と問うところに、時間短縮の秘密はその扉を開けてくれるのです。

ではまた。

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