俯瞰法とチューブ法

遠江(とおのえ)です。

昨日からメルマガのテーマを「文章力」に定めていますので、タイトルの頭も【文章力】にしました。

その次に書いてある「2」は二回目の講義ということですね。

今日の表題「俯瞰法(ふかんほう)とチューブ法」というのは、

流れがあって内容もしっかりした文章を書くにはどうしたらいいか、という問いに対する私の答えです。

俯瞰で上から全体を見通す目と、時間のチューブの中を流れていく目の両方を持ちましょう、というのが概要になります。

一つずつ解説しましょう。

 

◆俯瞰法

流れを意識して書いているうちに、まとまりがなくなって途中でやめたくなる、とアンケートに答えた方がいらっしゃいました。

そういう方は、「チューブ法」はできていますが、「俯瞰法」ができていません。

つまり、自分が時間のチューブの中を、魚のように流れながら書くことはできても、

鷲のように、大空からすべてを見晴らす目が不足しているのです。

人気のあるタレントが、カメラの前で喋りながら、もう一つプロデューサーの目で見れているのと同じですね。

カメラの前で熱くなって喋っていると、気が付いたら話が脱線していることもあるので、

もう一つ醒めた目も必要だと理解してください。

スピリチュアルな説明をすると、実は人間も、地上に生きている自分と、それを俯瞰している守護・指導霊の二つの視点を元から持っていますので、

これは極めて自然なことなのです。

だから、流れを意識して書きながらも、全体を俯瞰してとりまとめる目も持っている。

こういう練習をしてみましょう。

 

◆俯瞰法のやり方

さて、「俯瞰して全体をとりまとめる」ときに、どうすればいいのかをお話ししましょう。

いろいろなパターンがありますが、ここではわかりやすくするために、

初心者の方が典型的にまとめやすい構成をお教えしますね。

それは、最初と最後に結論を持ってきて、中を三つの論点で説明することです。

こうすると、スッキリ論旨が通り、なおかつ満足できるヴォリュームが出せるということ。

あとはこの構成の中を、自然に流れていけばいいだけです。

「最初と最後の結論」とは、その文章を書くテーマのことですね。

いま読んでいる文章なら、「俯瞰法とチューブ法が大事だ」ということですよ。

これを最初にズバッと言い、途中いろいろな角度から説明した上で、最後にもう一度結論として言う。

これで、上から俯瞰すると、「結論」「論点1、2、3」「結論」と非常にスッキリしますでしょう?

いわゆる論文の書き方と一緒です。

(ちなみにこの文章の論点は大きく2つです。慣れてきたら自由自在ということ)

 

◆事前に用意すべきもの

だから、文章を書き始める前に、結論と3つの論点は先に用意しておいてください。

これなしに書き始めるから、書いているうちにどんどん収拾がつかなくなって、道に迷ってしまうわけですね。

逆にこれらを準備してから書き始めると、骨格はもう出来ていますから、あとはその間の流れをよくすることに気を配るだけです。

きょうは自分はこれを言いたい。

そのポイントは「1、2、3」。

最後に一言で言えば、結論はこれです。

こういう感じで文章を書く練習をしましょう。

これが俯瞰法の実践の仕方です。

 

◆チューブ法

チューブ法は、原因・結果の連鎖をスムーズにつなげていくことが主眼だと思ってください。

先に書いた一文の論旨を受け取って、次の一文を書く。

たとえば、ある語句を出したので、次の文で、その定義を書くとか。

あることを言い切ったので、次の文では、「なぜそう言えるのか」という理由を書くとか。

理論的な説明をしたので、次の文では、「たとえばそれはどういうことか」という実例を書くとか。

そんな感じで、前に出したものを受け取って、次にバトンを渡すことを心がけましょう。

この「チューブ法」ができていず、「俯瞰法」だけで書いてしまうと、

論点だけばブツ切りで出された、味気ない文章になってしまいます。

骨格だけあって、肉付きのない、そそらない文章になるということですよ。

骨と皮だけのマリリン・モンローなんて、誰も見たくないでしょう?

 

◆チューブ法の実際

たとえば、きょうのメールの冒頭の部分を例にとれば、

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【文章力2】俯瞰法とチューブ法

(1)昨日からメルマガのテーマを「文章力」に定めていますので、タイトルの頭も【文章力】にしました。

(2)その次に書いてある「2」は二回目の講義ということですね。

(3)今日の表題「俯瞰法(ふかんほう)とチューブ法」というのは、

流れがあって内容もしっかりした文章を書くにはどうしたらいいか、という問いに対する私の答えです。

(4)俯瞰で上から全体を見通す目と、時間のチューブの中を流れていく目の両方を持ちましょう、というのが概要になります。

(5)一つずつ解説しましょう。

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という5つの文章からなっています。

(1)は、その前に掲げた表題頭の「文章力」というものを説明しており、

(2)は、その隣に付けた「2」について説明していますね。

(3)は、「俯瞰法とチューブ法」という表題そのものについて説明し、

(4)で、さらに別の角度からもう一度、表題を説明して、

(5)で、その詳しい解説へと駒を進めています。

厳密に言えば、必ずしも一つ前の文章だけを受け取って次を書いているわけではありませんが、

前にあるものを、あとのものが説明し、次へつなげていく、という流れがあることはおわかりですね。

そんな感じでスムーズな流れをつくっていきます。

 

◆きょうの結論

かくして俯瞰法とチューブ法を駆使して書けば、

まとまりがよく、流れのある文章ができあがることでしょう。

大空をかける鷲の目と、川を流れる魚の目。

この二つを持ちながら、文章修行をしてみてください。

予想以上の数が集まったアンケート返信、まことにありがとうございます。

繰り返し目を通して、きょうのメルマガに生かしたつもりです。

アンケートに文章を書くこと自体、読まれる文章を書いていますので、いいエクササイズになるはず。

きょうのアンケート
http://03auto.biz/clk/archives/eyweky.html

 

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