考える力を富に変える方法

遠江(とおのえ)です。


◆考える力

あなたは、「考える力の威力」を知っていますか?

「考える力」とここで私が言うのは、「一つのテーマについて考え続ける力」のことだと理解してください。

クライアントの方々とお話すると、よく
「実は、考えるということが苦手なんです」という声を聞きます。

たとえばネットビジネスで収入を得たいので、どんな仕組みをつくるかについて考えるとします。

あるいは文章力で富を得たいので、コピーライティングをどうしようかと考えるわけです。

ところが、大事なことについて考えようとしても、何も思い浮かばず、
しばらくしたら睡魔がやってくる、というわけですね。(笑)

実は、考えることが楽しくなる方法はいっぱいあります。

私は日々、そこを探究し続けておりますので、お任せください。


◆本の読み方

とりあえず、一つコツをお伝えすると、
あなたにとって考えるべき大事なテーマの本を一冊選んで、線を引きながら読んでみてください。

実は、考えるためには、同じテーマですでによく考えた人の言葉がたいへん参考になるからです。

大事なところに線を引き終えたら、今度は線を引いたところだけを読み返して、さらに大事なところに付箋を貼ります。

そして、三回目に付箋を貼ったところだけを読み返し、そのなかでも特に心に響いたところに赤の付箋を貼り直します。

こういう作業を繰り返して、その本のなかで「自分にとって最も大切な一行」を特定し、
それをノートに書き写すのです。

これがあなたにとっての「公案」になります。


◆公案

「公案」というのは禅の修行の用語ですが、
ここでは「自分にとって価値のある智慧(ちえ)の言葉」と定義しておきます。

「智慧」という難しい言葉を当てたのは、
通常の「知恵」より、さらに悟りの入った深みをあらわしているとお考えください。

あなたは、自分にとって大切なテーマの本を選び、
そのなかから、さらに自分にとって大切な言葉を選び抜いてきたわけです。

だから、ノートに書き写した一行は、
「あなたにとって価値ある智慧の言葉」であるはずだし、
それは「公案」となるのです。

あなたはその「公案」をお金と時間を投資して手に入れました。

これには資本がかかっています。価値が高いものなのです。

ですから、その公案をまずは覚えてしまいましょう。

なぜ覚えるかというと、公案には著者の智慧がこもっていますから、
覚えるとその著者の波動が魂のなかに入ってくるのです。

「波動」というのはバイブレーションのことで、
わかりやすく言えば、相手の智慧が自分の心のなかに入ってくるということです。

そうすると、その智慧の刺激を受けて、あなたのほうの智慧も生き生きとはたらきはじめるのです。


◆百舌鳥(もず)になるな

そうすると、インスピレーションを受けやすくなりますので、
あなたは普段より深く考えられるようになるはずです。

関連して何かを思いつく可能性が高まるわけです。

そのとき、思いついたことはすかさず言葉にしてノートに書き留めましょう。

できるだけ他の人が読んでも意味が分かる言葉にしておくことが大切です。

なぜか。

自分がパッと思いついた自分だけにわかる言葉でメモすると、
時間を置いて読み返したら、意味がわからなくなることが多いからです。

そのときは「わかった!」と思っても、
あとで前後の文脈を忘れてしまって、
意味がわからなくなるのですね。

自分で獲ってきた餌なのに、貯蔵した場所を忘れてしまう百舌鳥(もず)の如しです。(笑)

百舌鳥(もず)という鳥は、苦労してエサを獲ってきて、
「後で食べよう」と思って枝に刺しておくのですが、
しばらく経ったら枝の場所を忘れることが多いそうです。

ですから百舌鳥(もず)にならないように注意しましょう。(笑)

そのためには、誰が読んでもわかる言葉で自分の発見を言語化して、メモることです。

あ、老婆心ですが、メモらないとすぐ忘れますので。

すごくいい発見をした、ということだけ覚えていて、
発見の内容を忘れてしまうことが多いのです。

これも一種の百舌鳥(もず)ですので。


◆考えを価値に変える3ポチの法則

あなたは自分の「公案」をつくり、発見を文字化しました。

ただ、そこで終わってしまうと、単なる散文的な智慧しか手に入りません。

一行の発見が、あとで富に変わることは稀なのです。

そんなことは誰か他の人も思いついていることが多いですので。

だから、その一行の発見をもとにして、さらにあと2つぐらい発見を重ねてみましょう。

これを私は「3ポチの法則」と名付けています。

「ポチ」というのは、自分の発見を書く前につける「・」(点)のことです。

ワンポチで何かを発見したなら、そこからさらに次の発見を引き出して、
最低3行ぐらいの発見の束にしておくのです。

こうすると、一つ目の発見はたとえありきたりでも、
二つ目三つ目で、だんだんあなたなりのオリジナリティが出てきます。

ちょっと実例を挙げてみましょう。


◆3ポチ思考の例

私はある人の本を読んで、

「事業のコンセプトをつくるためには『なぜ』を考えることが最も大事だ」

という一文を自分の公案にしました。

(話をわかりやすくするために、この一文は本文より多少意訳して短くしています)

本に線を引き、付箋を貼り、そこからベスト1を選んだら、上の一文になったわけです。

そこから私が考えたことを以下に記します。

「なぜ」を考えないと、「それが大事だ」ということの「確信」が強まらない。

確信が弱ければ、相手を動かせない。

単なるノウハウだけの人が軽く扱われるのは、「なぜ」の探求が甘いからだ。

いかがでしょうか。

最初のワンポチは、公案から引き出されるまぁオーソドックスな考察の域を出ていません。

「なぜ」を考えていないから、「確信」が弱いのだ、というだけのことですから。

二つ目のポチでは、「確信が弱ければ相手を動かせない」と多少考えが進んでいます。

常識的な範囲ではありますが、少し違う角度からの考察が入って、
私としては「なぜ」というテーマが立体的に見え始めています。

そして三つ目のポチで一つの飛躍が訪れています。

「単なるノウハウを教えるだけでは軽い。それは『なぜ』の探求が甘いからだ。」
という見識の深まりがあって、

最終的には、

「ノウハウ」の智慧だけでは、事業として不十分なのだ、という自分なりの方針が導き出されているのです。

つまり、本から得た知識が、自分なりの智慧となって、
今後の行動を変える結果になっているのです。

これはささやかな例ではありますが、
こういう公案の参究を繰り返すことで、
やがては大きな智慧が貯まることに注目してください。

これが私のお薦めする「智慧を富に変える錬金術」なのです。

では、私に起きた錬金術の例をご紹介します。


◆天橋立・富散歩(あまのはしだて・とみさんぽ)

以前、私は全国に散らばるクライアントにセミナーをするために、
山陰から丹後の方面を回っておりました。

そのとき、時間に空きができたので、天橋立を歩いたのです。

天橋立は、湖の真ん中を細長い陸地の橋が架かり、3㎞ほど歩いた対岸に、豊受大神(とようけのおおかみ)の神社があります。

神様の神域を感じつつ、松林の道を歩きながら、ふとある富に関する公案を思い出しました。

富に関する智慧の結晶である一文を思い出したのです。

「これはここで公案を考えてみよ」ということだと思って、
私はその言葉を心の中で反芻しながら、
自分の将来のこと、事業の未来のことを考えてみました。

そうして対岸について、神社にお参りした後、帰りはジェットボートに乗って帰って来たですが、
そこで不思議な体験をしたのです。

船には私一人だったので、風がとても気持ちよかったです。

すすと突然、太陽の光を受けて、前方の海面がいっせいに光の乱舞を始めたのです。

「光の乱舞」とは、太陽光を海が反射してキラキラキラキラと煌めく現象のことで、私の最も好きな景色の一つでした。

私は「富の神様から祝福を受けている」という気持ちが自然に湧き起り、心の底から感謝したのです。


◆その後の繁栄

その後、私は自分の貯めた智慧をちりばめて、
セミナーをどんどんリファインしていきました。

すると、当初の予想を遥かに超えて、数多くの参加者が集まり始め、
予定の期間を延長してセミナーが発展繁栄することとなったのです。

実はその時点では、セミナーの参加者がそれほどなくて、
早々にクローズする予定だったにもかかわらずです。

それが見事息を吹き返し、一種のドル箱に成長していったのです。

さらに、それ以外にも思いがけない多額の臨時収入がありました。

これについては機会を改めてシェアさせていただくつもりです。

ささやかですが、公案を反芻して考え続けていると、こんなご利益(りやく)もあるのです。

どうか、先人の智慧をベースに考えることの威力を知ってください。

それでは、またお会いしましょう。

さらに考える力を富に変えたければ、こちらをどうぞ

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