より大きな社会的貢献をするために
遠江(とおのえ)です。
前回、私は「無数の問題解決こそ実現者の使命」と述べましたが、実は発展するためにはそれだけでは不十分で、もう一つ「自分で課題をつくって乗り越えていく」マインドが必要です。
つまり、問題が発生したらそれに対処するという受け身対応だけでなく、こちらから次々と能動的に攻めていく必要があるのです。
しかも課題を乗り越えることは起業家にとって当たり前のことであり、むしろそれを楽しむスピリットが要ると考えてください。
さて、大きく言えば、起業家は最初、収入を増やし経済的自由を確立するという課題に挑戦します。
年収一千万円、三千万円、一億円をまずは達成しようということですね。
しかし次には、自分がフル回転で休みも取れない状況を脱し、十分なゆとりを持てる時間的自由を獲得する課題が出てきます。
組織をつくって、自分でなくてもやれる仕事を振っていき、重要なものだけに集中する態勢の構築ですね。
そしてそれも達成できたら、もっと世に出て社会的に影響力を拡大しようという課題が出てくるはずです。
テレビに出たり、ベストセラーを出版したり、人によっては政界に打って出ることもあるでしょう。
このように大きく見て、①経済的自由、②時間的自由、③社会的影響力の拡大、という三段階の課題がありうるのです。
しかし、自分で課題をつくって乗り越えていく、というマインドが弱ければ、①を達成したら終わり、とか②までいって終わり、というふうに小成してしまうことが多いのです。
だから自分が今どこの段階にいようと、三つのステージについて最初からある程度の課題設定をしておくことをお薦めします。
なぜなら、それなりに成功した人間が死ぬときたいがい後悔するのは、「もっと大きな夢をもっておけばよかった」ということだからです。
◆経済的自由の確立
それでは最初の大きな課題である「経済的自由の確立」について、もう少し詳しく見ていきましょう。
年収一億円を達成するために乗り越えるべき課題を一言で言えば、それは「儲けるための仕組みづくり」ということになると私は考えます。
もちろんその前に、「自分が価値を提供して人々の幸福に貢献する」という志は必須です。
でも、実際の課題としては、いかにその目的を達成できるような「儲ける仕組みづくり」ができるか、が最大だと思います。
そのためには自分のスキルを磨くという課題や、全体戦略を考えるという課題や、一つひとつのアイテムを準備構築していくという課題が出てくるはずです。
そして、仕組みをつくり上げたのち、それをうまく回転させていかねばなりません。
どれかが不具合であったら、それをリファインし、全体を最適化させ、集客・教育・販売・リピートというマーケティングの四王道を回していく必要があるのです。
これらの課題を一つずつクリアーした頃、それが理想的なやり方であれば年収一億円を達成していることでしょう。
◆時間的自由の獲得
しかし、一人であるいはごく少人数を使って年収一億円を達成したころ、あなたはやりがいはあれどハードワークのなかにどっぷり浸かっていることでしょう。
もちろん自分でスケジュールを決めれる自由さはありますが、仕組みを複数つくり、それを回転させ、フォローまでしていれば、忙しくなければ嘘です。
どんな成功している起業家も、実際はものすごくストイックに大車輪で仕事を回しているはずです。
そうでなければコンテンツをつくり、コピーライティングで売り、対面フォローすることなど決してできません。
それはそれでおもしろくやりがいのあることなのですが、早晩、時間と体力の限界がやって来るのです。
それでもガンバリズムで続けていけば、どこかで収穫逓減かバーンアウトが待っていることでしょう。
だから、この時点で起業家はチームをつくる必要にきっとぶち当たるのです。
君はコンテンツをつくれ、僕はマーケティングを回す、そしてセールスレターはあなたがつくってくれ、さらにフォローは君だよ、という何人かの経営チームが必要になるのです。
もちろんその下に人が要る場合もあるでしょう。
そして徐々に自分は実務から手を引くことができた人間だけが、時間的自由をつくりだして、次の課題の取り組みに移れるのです。
獲得した時間的自由を使って、より高次なテーマに挑戦し、考え抜き、智慧を出していくわけです。
ここで志が低いと、小金を持って悠々自適という段階で打ち止めになってしまいます。
◆社会的影響力の拡大
人間が何のために仕事するのかというと、究極は世のため人のためにできる限りの貢献をするところにある、と私は考えています。
だから、潤沢な富と自由に使える時間を築けたら、その豊かさパワーを使って、より社会に貢献するチャレンジに入るべきだと思います。
そのためには、社会問題に提言できる見識を磨くという課題を乗り越え、より多くの人々の支持を受けるという課題を乗り越え、その過程で出てくるより難しい問題の解決をしていく必要があります。
有名になればなるほど、世の中の目も厳しくなりますし、マスコミの目も厳しくなりますので。
しかし、それでも自分が生きた証として、世の中が少しでもよくなるように尽くすことには、かけがえのない喜びがあると思います。
このように、次々と自分で課題をつくって乗り越えていくマインドこそ、山のせせらぎから始まった自分の起業家人生が、やがては小川になり、大きな川になり、いずれ大海に出て行く大成を導くと考えます。
それではまた。