コンテンツづくりを支える努力とは何か

遠江(とおのえ)です。

◆3つの努力

コンテンツマーケティングには、コンテンツを創り続けることが必要不可欠です。

しかし、言うは易し、やるは難しが、コンテンツづくりなので、それを下支えする努力は何をしたらいいのかについて、私の秘儀をお話します。

実は、一つや二つコンテンツを創ることはそう難しくありません。

自分の中にある智慧をまとめればいいだけの話なので。

難しいのは、創り続けるという継続的創造です。

下手をするとすぐに井戸が枯れて、何も出なくなりますので、これには正しい努力が不可欠になるのです。

では、私の考える「コンテンツづくりを支える努力」とは何か。

それは、①読書、②逍遥、③実践の3つです。

以下、一つずつ解説します。


◆読書

コンテンツを創ることはアウトプットし続けることなので、当然、インプットしなければ創造の井戸は枯れてきます。

智慧を出すには智慧を入れなければなりません。

そのとき身近にある智慧とはやはり書籍になります。

では、どういうふうに読むべき本を選んだらいいかというと、私がお薦めするのは「つるったぐり法」です。

これは大川隆法という、私の知る限り、いま最も多くの本を読み、最も多くのコンテンツを生産している方のやり方です。

おそらく数十万冊の本を読み、二千冊を超える本を書いていますから、文句なく世界一でしょう。

で、この「つるったぐり法」ですが、これは興味のある本を一冊読み、そこから芋づる式に、つるをたぐるようにして次の本、次の本へと移っていく方法なのです。

たとえば谷沢永一という人の本を読んだとして、そこに「司馬遼太郎を尊敬している」という一文があったら、そこから司馬遼太郎に飛び、司馬遼太郎の本のなかに井上靖との対談が出てきておもしろければ、次に井上靖の本に飛びます。

そうすると彼の小説のなかに明治神宮の成り立ちについて興味深い記述が出てくると、それをつくった本多静六の本に飛んで行く。

とまあこんな具合です。

自分の興味のつるをたぐるようにして、次々に調べていき、どこかでひと塊になった頃、新しいテーマが見えてくることが多いのです。

あるいは金森重樹のマーケティングの本がおもしろかったら、彼が翻訳しているジェイ・エイブラハムの本に飛び、そこで褒めていたダン・S・ケネディの本に飛んだら、次に神田昌典との関連が見えてきてそちらへ飛ぶ、こういうぐあいにつるったぐっていきます。

興味本位でどんどん読んでいくのでおもしろいですし、ある程度読み貯まったら、意外なところが結びついて新しいアイデアになることがけっこうあります。

興味が興味を読んで、最後に仕事になる。

やはり楽しいことは続くし、結局は力になる、というのが私の考えです。


◆逍遥

しかし、本を読み、文章を書いていると、どうしても肩が凝ってきます。

そうすると、私は散歩に出てぶらぶらと景色のいいところを歩きます。

景色のいいところと言っても都内ですから、なるべく緑の多いところを選んで歩く程度ですが、
一日一万歩ほど歩いていると足が強くなって、足が強くなると頭も強くなってまた本が読め、文章が書けます。

煮詰まって書けなくなる人は、意外に運動不足が原因のことが多いんですね。

人間は使わなければすぐ足が弱り、そこからスランプが始まることを知っておくとよいでしょう。

そして、散歩のもう一つの効用は、途中でインスピレーションを受けやすくなることです。

私が「逍遥」と書いたのは、散歩しながらものを考えてインスピレーションを受けることを意味しています。

昔から逍遥学派といって、歩きながら考える優れた哲学者グループがおり、アリストテレスや西田幾多郎がその代表格にいます。

京都・銀閣寺の哲学の道は、西田が京都大学教授時代によく歩いて、『善の研究』など世界に誇る代表作を生んでいます。


◆私の体験的智慧

私もよく逍遥している最中に、いろんなことを思いつき、それをコンテンツに生かしています。

ふっと湧いたインスピレーションを、私はよくアゲハ蝶にたとえるのですが、
散歩の途中にふと現れたアゲハ蝶をじょうずに網ですくってメモして持ち帰るのです。

それがけっこうコンテンツの核になる発想だったりします。

ここでのポイントは、何かを発想しよう発想しようと気負って歩くのではなく、ぶらぶらと歩くうちにふと現れたインスピレーションをうまくつかまえる要領が大事です。

インスピレーションの蝶々(チョウチョ)はどこで現れるかわかりません。

ただ現れたのを逃さず捕まえるだけです。

だからこの作業は受け身であり、文字通りインスピレーションを「受け取る」努力ということになります。

そして、受け取ったら「ありがとう」という気持ちを返しておくことでしょう。

やはりインスピレーションにはどこかに送り手がいるはずですので。

読書やものを書いたあと、外に出てのんびり逍遥をし、感謝する生活をしていると、いろんなことをふと思いつきやすくなることは、体験的に言えます。

そして、その思いつきは泡沫のようにすぐ消えてしまうので、小まめにメモすることが大事だと言っておきます。

この文章も私が逍遥しながらメモしたものです。

そして、私が逍遥を薦めるわけは、机上で考えた思想より、なにか一手間加わって深みのあるものになると感じるからです。

たとえて言えば、ワインを寝かせることで、ほどよい熟成が加わって、味わいを増すように。

だからコンテンツを創る努力に逍遥をそっと加えておきたいのです。


◆実践

最後に、コンテンツを創るにはやはり「実践」が必要です。

思い立ったら気軽にやってみる、という姿勢のことを言っています。

私は誰かから「これはいいよ」と言われて「なるほど」と思ったら、けっこうすぐ実践してみます。

たとえば、誰かが「ブログは一日三記事は書ける」と言っていて、その人の書いたものを読んで「なかなかいいな」と思ったら、すぐ自分でもやってみるということですね。

それまでは一日一記事書いたら「よくやったな」と思っていても、それを超える考え方に共感したら、とりあえずやってみる。

そうすると意外にできてしまって、二記事書いたら逍遥に出て、そこで得たインスピレーションで三つ目を書くといいな、というような自分なりのノウハウができたりするのです。

一日一記事の生産力と、一日三記事の生産力とではぜんぜん違いますので、あとあと受け取る富の量も当然変わってきます。

そして、実践によって自分の智慧を固めたら、こんどは人にお話するというコンテンツにもなるわけです。

だから何事もやってみないとわかりません。

少なくとも「いいな」と思ったことがあれば気軽に実践してみることです。

自分がやってみてつかんだことは、とてもいい一次コンテンツになりますので。

誰かが言ったことをまとめる二次コンテンツや、誰かが人から聞いたことをさらにまとめる三次コンテンツなどより、よっぽど付加価値の高いコンテンツになるわけです。


◆まとめ

ということで、コンテンツを創り続ける生活は、まさに作家の生活と変わらず、そこではいかに井戸を枯渇させないか、という戦いになります。

その戦いを深刻にバトらずに、楽しみながら軽やかに乗り越えるために私がお薦めするのは、
「読書」と「逍遥」と「実践」の3つになるということです。

少なくともぜんぶ自分でやって結果を出していることばかりなので、何かの参考になると思います。

それではまた。

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