「ポケモンGOのビジネス利用術」(レジュメ)


1、ポケモンGOの簡単な説明

・ポケモンGOとは、拡張現実(AR)の技術を使い、実際の風景にコンピューター映像のポケモンを表示できるゲームで、

位置情報を使って外でポケモンを探す目新しさが受けている。

・全151種類のポケモンを捕まえたり、捕まえたポケモンで友達と対戦したりして遊ぶスマホゲーム。

・任天堂のキャラクターを使って、米国のベンチャー、ナイアンティックが配信している。

・「ナイアンティック」というのは「グーグル・アース」を開発したジョン・ハンケ氏がグーグル内で創業したベンチャー企業で、

「ポケモンを通してリアルの世界とバーチャルの世界の両方を豊かにする」という理念でポケモンGOをつくった。

リアルとバーチャルの異質結合。

・日本では2016年7月22日に配信が開始され、最初の3日間でポケモンGOのインストール者が一千万人を超え、

世界ではアメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ各国、カナダ、日本、香港を併せて7月末時点で7,500万ダウンロードを超すという、

モバイルゲーム史上記録的な数字を更新している。

・まだ様子見の人が今後続々と参加してくることが予想され、どこまで広がるかまだ予測がつかない。

・というのも、発売前にここまでブレイクすることを予測した専門家は一人もいなかったと言われているからだ。

・まさにモンスター級の社会現象が全世界で起きていると言える。


2、私のポケモンGO体験

・現在7月31日時点、8日間で、捕まえたモンスター757個、歩いた距離約40km、トレーナーレベル21、育てたモンスターで76種のうち最高CP値1731、1,000を超えているもの11体、ジムバトルの勝利数63で、かなりの経験値を積んだプレーヤーと言えよう。

・プレイした場所は、東京都練馬区の自宅周辺、池袋、新宿、光が丘公園など。

・とにかく街の至る所にプレーヤーが溢れており、光が丘公園など平日の夜なのに数百人の人が集まり、繁華街ではお祭りレベル、裏路地に至るまでいろんなところでポケモンを探す人が動いている状況。

・私の見たポケGOのおもしろさは以下の3点。

1、外に出てリアルな世界に出現したポケモンを捕まえるという、歩行の健康さに加えた拡張現実体験の斬新さ。リアルとバーチャルの異質結合

・今まで行く気のしなかった場所に、行ってみたくなる。バーチャルによるリアルの魅力化。

・同じスマホゲームでも、移ろう景色の中でやると新鮮。リアルによるバーチャルの魅力化。

2、捕まえたポケモンをどう育て、いかに強いチームをつくり、仲間との対戦に勝つか、かなり充実した世界観がある。

・「収集」「育成」「対戦」の縦糸に、「引き寄せツール」「進化」「強化」などの横糸がからんだ豊かな世界観。縦糸と横糸を駆使した飽きさせない仕組み。

・キャラクタービジネスのコレクター性。

3、無料で簡単に楽しむことも、有料で深い世界に入っていくことも、どちらでもできる懐の深さ。シンプル&ディープ。

・無料8割・有料2割。

・お金を使えば時間短縮と、より面白い経験の2つが手に入る。


3、ポケGOのビジネス利用可能性

・日本マクドナルドは全2900店すべてをポケストップにし、どこも店内満席で、株価がいきなり4%上昇した。

・これはポケGOの集客効果によるものであり、そのポテンシャルには目を瞠るものがある。

・マック・マーケティング部、先見の明の勝利。専門家は誰もここまでブレイクするとは予想できなかった。

・ここでは大手ではなく、我々のような小ビジネス集客にポケGOをどう活用するかを語ってみたい。


4、すでに店舗を持っている人の場合

・自店の近くにポケストップがあれば、有料のポケモン引き寄せツール(ルアーモジュール:30分100円)を使って、プレーヤーを集められる。

・集まってきたトレーナーをいかに自店に呼びこむかが勝負。集まってきた人の店への呼び込み。

・ニューヨークでは、飲食店が、外に立てかけた黒板に「ポケGOマークとWifi無料」と書いて、店内に客を呼び込んで売上を7割伸ばした者が現れている。

・また、自店をポケストップに登録できるサービスも、近々登場する見込みで、ここにルアーモジュールを兼ね備えれば、さらに大量集客が可能になる。

・プレーヤーはかなりの距離を歩くので、どこかで座ってゆっくりプレーしたい気持ちが高まる。

店内をポケGOに親和性のある装飾にすれば、波長道通の法則でさらに人を呼べるだろう。

・また、カフェや飲食店のみならず、美容室・理髪店・サロンの待合いやくつろぎソファなど用意すれば、ポケモンがよく出る店ほど集客率は上がるはず。

・ダイエー発祥の地・大阪市旭区の千林商店街では、商店街組合で協力して、660メートルのアーケードに11カ所あるポケストップ全てにルアーモジュールを設置して朝10時から夜7時まで、数多くの集客に成功した。

・といっても仲間の一人がスマホ片手に30分100円のアイテムをワンクリックで設置して回るだけの手間。

かかった費用は一日28,000円。50店舗で割れば一日560円の投資で、桜並木のような花吹雪がみんなのスマホに映しだされ、お祭り気分で人が集まってくる。

こんな安上がりで効果の上がる集客はまさに常識破りだ。

まず自分でゲームを経験して、プレーヤーの気持ちがわかれば、細かいアイデアがたくさん出るだろうし、意外にディテールの工夫具合が集客を左右すると予想する。

・店側がポケモンの話題を自然に出せるかどうか、「わかっている人なのかどうか」が、プレーヤーとの共感性を高めるのに大きな要因となる。

・勉強の仕方として、自分でゲームをやる以外に、人気のあるユーチューバーがかなり面白い動画を撮っているので、少しチェックをするだけでかなりチューニングを合わせられるだろう。

・ポケモンGOの情報発信をしているユーチューバーとしては、JASHMEGMINチームのポケGO担当者を推奨しておく。


5、店舗を持たない人の場合

移動販売や屋台の売れ行きが、飛躍的に上がる可能性が高い。

・外に出て、ポケモンのよく出没するエリアで商売すれば、ポケモンが集客してくれるので、いわゆる表通りやお祭りなどでなくても客は入る。

・アメリカではポケモン生息地にホットドッグの移動車を出して、売上7,000%を達成した猛者もいる。

・移動販売車なら軽のバンなら総額10万〜20万円で手に入るし、食品営業許可取得費も13,000円ぐらい、食品衛生責任者には1万円払って6時間の講習でなれる。移動販売の初期投資は意外に安い。

・その他、移動者の多少の改造や厨房づくりに資金はいるが、知り合いの飲食店のキッチンを間借りして安く済ませる人もおり、工夫次第でけっこう少額資金で始められる。

・レアなポケモンの出没エリアには、びっくりするぐらい人が集まるし、場所がどんどん変わるので、いちどやり方を覚えればしばらくはライバル不在で一人勝ちできるだろう。

レアポケエリアの探査は、グーグルで「ポケモン」「生息地」とダブル検索すれば、最新情報が手に入る。

・つまり、ポケモンGOはゲームを理解するほどに、レアポケの価値がわかり、ユーザー心理がつかめて、大漁ポイントがつかめる。自分でやってみて理解することが大事。

・先日行った光が丘公園は、レアポケ出現の翌日の平日夜に行ったのに、数百人人が集まっていたが、まだ移動車や屋台は出ていなかった。まだライバル密度はスカスカ。

・ここの先行者利益はかなり大きいと見る。

・現段階でのマーケット規模はまだ2割程度だと予想する。まだイノベーターとアーリー・アダブターしか動いていない

次に巨大な波が2つ待っている。アーリー・マジョリティー(33%)とレイト・マジョリティー(33%)


6、情報起業家の場合

・智慧を売る仕事をしている場合、自分の発信するコンテンツにどれだけアクセスを集められるかが集客の生命線。

・私は自分のメルマガの開封率を常に測っているが、過去最高だったのは「ポケモンGOについて」という記事だった。

・それを見て、ニーズの大きさに気づき、こうやって「ポケGO集客術」のコンテンツをつくって販売をしている。

・そのときポイントになるのは、単なるポケGO情報を出すのではなく、自分のビジネスとポケGOを異質結合すること。

・自分がポケモン話題を出す必然性・整合性をつくらないと、単なるウケ狙いに堕してしまう。

・しかし、異質結合のアイデアを出せば、離れているもの同士ほどくっつけると意外性が出るので、何も問題はない。

・すべてはどういう切り口でポケモンと自分のビジネスの橋渡しをするかにかかっている。私の角度から見たポケモンGO。

・この異質結合の研究が進むと、単なる客寄せにとどまらず、売りもの(コンテンツ)にすることができる。

・ちょっとした発見が積もり積もると有料コンテンツになる。智慧の塊化。

・単なる駅ではなくてターミナル駅をつくる。交差点づくり。


7、さらに応用的取り組み:ポケモンの世界観との異質結合

ポケモンの世界観のポイントは以下のとおり。

1、集めた子たちをトレーニングして育て上げる。

2、育て上げたわが子が、ライバルと戦う。

3、勝敗の喜びと悔しさをバネに、さらなる育成に励む。

つまりポケモンの本質とは「育成」。だからユーザーは「ポケモン・トレーナー」と位置づけられている。

・その教育の内容は、煎じ詰めれば「収集」「育成」「対戦」。

・「捕獲」「トレーニング」「他流試合」→「捕獲」「トレーニング」「他流試合」というスパイラルがゲーム根幹の流れ。

・これは「集客」「教育」「販売」というマーケティングのスパイラルと酷似する。

・その根幹に、数多くの魅力的な枝葉が付加されて、飽きさせない変化をつけているのが、この世界観の魅力。

・どこで人が動いているのかというと「収集のフェイズ」。収集で人は動く。

・しかも「収集」が「教育」のための前提条件になっており、「教育」は「対戦」のための前提条件になり、すべてがつながっている。

客が自分で収集し、自分で教育し、自分で対戦する仕組みを創ればよい。

・無料コンテンツでも有料コンテンツでも、客がバラ売りで買えるようにして(収集)、それを元に自己教育して(教育)、やがて外の世界で稼げる(対戦)ようにすればいい。


8、まとめ

1、店舗、無店舗、情報起業、応用系と、いろいろなかたちでポケモンGOはビジネスに使える。

2、特にポケモンGOの集客力に乗っかれば、即戦力的に稼ぐことができる。

・一番早いのは、飲食店や移動販売。サービス業。

情報起業智慧の塊化を心がければ、コンテンツ販売に持ち込める。

3、ポケモン世界観との異質結合は、研究の余地あり。

広く薄く課金するマイクロ課金が、電子マネーの興隆とあいまって、今後のトレンドになる。

・だからペイパルと紐付けて、コンテンツをバラ売りする方向に、情報起業は向かうのではないか。

4、今後ポケモンからビジネス利用情報が出てくるので注目。

・ゲーム・コンテンツもまだ10%しか明かしていないそう。ナイアンティックのジョン・ハンケが発表した。

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