なぜ会計に強い人が大金持ちになるのか

遠江(とおのえ)です。

『帳簿の世界史』という本が2015年4月に出版されました。

ジェイコブ・ソールという47歳の南カリフォルニア大学の教授で、歴史学と会計を専門にしている人です。

この本は、大金持ちになるための秘法がマインド面から深く腑に落ちる、たいへんいい本ですから、ぜひお読みになることを薦めます。

私は本屋巡りをしているとき、何度となくこの本の表紙が目について、あまり気になるものだから池袋のジュンク堂本店で買ってみたら、やはり「当たり」でした。

「なんか気になる」という直感はスルーしないほうがいいのです。

この『帳簿の世界史』には、「なぜ会計に強い人が大金持ちになるのか」という話が、壮大な国家スケールで語られています。

そして、それを読んでいくうちに、「自分も会計に強くなろう」「まずは家計簿からつけていこう」という気になるのです。

では、この本から学べる富の智慧について、私なりに解説してみたいと思います。

◆『帳簿の世界史』から学ぶべきこと

「国家は複式簿記できっちり会計的に運営されたとき勃興し、会計が曖昧になって没落する。」

これがこの本の結論です。

会計に強い人が国をまとめたとき、その国家は大繁栄します。

コシモ・デ・メディチが出てルネサンスを興した時期のフィレンツェ。

大航海時代を創った時期のスペイン。

アムステルダムが世界の貿易港になった時代のオランダ。

すべて中枢に会計の強い人がいました。

しかし、お金を誤魔化したい人たちが暗躍して、会計に強い人が斃(たお)されると、とたんに国が傾き始めます。

そして、会計の智慧を受け継いだ人が現れた別の場所が、また繁栄しだすのです。

これを世界史的スケールで綿密に語られているうちに、こちらの心が深く決意されていくのです。

「会計に強くなろう」「まずは家計簿からつけていこう」と。

私も個人財産の帳簿はきっちりつけていて、一円の単位まで正確に把握しています。

だから、この本で言っている会計の真理がほんとうによくわかります。

あなたに心からのアドバイスをするとしたらこうなります。

「会計に強くなってください」「まずは家計簿からつけましょう」。

◆ジョン・ロックフェラー

私が帳簿の大切さを知ったのは、石油王ジョン・ロックフェラーの伝記を読んでからです。

当時、私はロックフェラーをテーマにしたセミナーの準備をしていて、集められる限りのロックフェラー関連本を繰り返し読みながら、史上最大の大富豪の成功の真髄を探っていたのです。

そしてわかったことは、ロックフェラーは帳簿に始まって帳簿に終わった大富豪だということです。

この方こそ、『帳簿の世界史』の生き証人であり、帳簿をきっちりつけた人が天下を取ることを証明した人です。

十六歳で小さな商社の門を叩いたとき、貧しいロックフェラー少年が最初に口にした言葉は「僕には簿記ができます」でした。

そして経理をして会社のお金の流れをつかみながら、親方の仕事ぶりを観察して、商売のコツをつかんでいくのです。

彼は終生に渡って自分の個人帳簿をつけ続けました。

ロックフェラーが社会に出てからつけ始めた「元帳A」という個人の金銭出納帳には、最初の項目に「伝道のための10セントの献金」と書かれています。

超大富豪の最初のお金の出入りが、「伝道献金」だったことに研究者たちは驚きの声を上げています。

そして彼は生涯で、4928の伝道教会を寄付でつくっているのです。

つまりロックフェラーの仕事は伝道献金に始まって、教会づくりに終わったのです。

私も富伝道を生涯の使命としているので、このロックフェラーの一貫性にはしびれます。

そして、彼は晩年、自分が寄付した教会で、最初に書き始めた「元帳A」をめくりながら、ポロポロと大粒の涙をこぼしたのです。

「私はここからスタートしたのだ」という感慨が胸いっぱいに広がったことが、こちらの心にも伝わってきます。

◆節倹と投資

つまり、お金持ちになろうというなら、一円の出入りも正確につけるところから始めるべきです。

どんぶり勘定なんてもってのほか。

それは貧乏への一本道です。

一円の出入りも正確につけながら、節約倹約で手金を貯めるところから、大富豪への道は始まるのです。

ただし『クリスマスキャロル』のスクルージ爺さんのように、単なるケチくさい守銭奴になったら、富豪への道は閉ざされます。

慎ましやかな日常を送りながら、使うべきところではドンとお金を使う度量がなければ、決して富の道は開けないのです。

たとえば、日常の飲み食いはけっこう無駄遣いするのに、勉強のためにはお金を惜しむ人がいます。

貧乏で終わる典型的な人です。

真の勉強をするには身銭を切らなければならないという真理を学びそこねているのです。

つまり、節約倹約と投資の使い分けが上手にできることが、お金持ちになる本道なのです。

ムダな冗費は削り、お金をつぎ込むべきところには大胆につぎ込める人だけが、年収一億円の壁を越えていくのです。

◆結論

しかし、節倹も投資もすべて一円の出入りまで帳簿をつけている人だけが、長期にわたってお金持ちであり続けます。

どんぶり勘定の人は、たとえ一瞬、年収一億円を超えても、そのあと必ず没落が待っていると思っていいでしょう。

それぐらい帳簿をつけることには力があるのです。

家計で破綻したくなければ家計簿をつけることです。

家を繁栄させたければ、家計簿をつけながら富の学びに投資することです。

人生に成功したければ、個人帳簿をつけながら富の学びを実践することです。

会計に強い人だけが大金持ちになれるのです。

このことは黄金律ですので、ぜひ甘く見ないで真摯に受け止めてください。

それではまた。

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2 Responses to “なぜ会計に強い人が大金持ちになるのか”

  1. 堀内康義 より:

    大富豪は、宗教性が高い、考えが大きく豊か等は、よく言われてますが、「会計に強い」というのは、あまりクローズアップされてません。ここが秘密の部分かもしれません。是非、心がけてみます。(^。^)y-.。o○

  2. 牛窓 泉 より:

    「面倒くさい」と三日坊主になりがちな私の家計簿・・・
    会計に強くなることが大富豪への道だと痛感しました。

    家計簿をつけることも習慣化したいと思います。

    お金に好かれる人間になれるように頑張りますね。

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