ときには畑を休ませるべきことについて

遠江(とおのえ)です。

◆燃え尽き症候群

多作なコンテンツホルダー、クリエイターにとって一つの鬼門は「バーンアウト」というものです。

いわゆる燃え尽き症候群のことで、あまりにも根を詰めて無理をしすぎたのがたたって、何をする気力も失ってしまうことです。

「あしたのジョー」の最終回で、矢吹丈が真っ白な灰のようになってコーナーベンチに座っていたのが、いわゆるバーンアウトです。

あそこまでいくともう回復は無理でしょうし、そこまでいかなくとも再起に時間がかかり、被害の大きいことこの上ないので、ブログを毎日更新したり、ユーチューブを毎日アップしたりする人は、ときには畑を休ませるべきです。

「畑を休ませる」というのは、二毛作、三毛作で作物を取り続け過ぎると、土地が痩せてきて豊かな作物が取れなくなるので、たまには畑作を休むことを指します。

それと同じで、われわれもときにはバカンスを取ってのんびりする必要があるということです。

海外のリゾート地へいくほど経済的自由と時間的自由がないときは、東京ディズニーランドやUSJのようなテーマパークを巡ったり、緑の深い公園をゆっくり歩いたり、見たかったDVDをソファにくつろいで観たりすればよいでしょう。

そのような緊張の糸が切れる一歩も二歩も前に、弦をゆるめる智慧があれば、燃え尽きずに永く活躍することができるのです。

◆スランプの兆しの前に休む

なぜこのような心がけが必要かというと、ブロガーでもユーチューバーでも作家でも起業家でも、クリエイターは多作で一定以上の作品数を積み上げないと、なかなか世に出れないという条件があるからです。

それだけに優秀な人ほど無理をしやすいですし、やりすぎてスランプに入ると、ダメージの回復に余計時間がかかることもあります。

それ以外にも、書かなきゃいけない、出さなきゃいけないという強迫観念が強すぎると、そんなに書きたくないのに無理して書く、ということを気づいたらしていたりします。

これがなかなか曲者で、ほんとうに書きたいことではないことを書いていると、作品にオーラがなくなって、ファンが離れるのです。

集客してファンを増やすために書いていたのに、書きすぎてファンが離れては元も子もありません。

だから、クリエイターは「ほんとうにこれを書きたい」という一線を自分の中で持ち、その一線を超えたときは書くが、一線を越えないときは書かない、という自制心も必要です。

週刊誌に連載している漫画家などは締め切りがあって辛いでしょうが、どこかで急速に絵が雑になったり、ストーリーが破綻するのを何度も見たことがあります。

書くのが厭になっているのに書き続けていると、もうスランプの口がぱっくり開いて、呑み込まれる寸前ということになりやすいのです。

だから、いったん人気が出た人は、永く活躍し続けるために、このあたりの調整をどうつけるか、どう事前に蓄積しておくかが死活問題になるのです。

◆怠け者のススメではない

ところが、だからといって二流の人ほどいい加減なところで適当にだらだら休んでしまいます。

上に挙げた注意点は、あくまで真面目にがんばり過ぎる人向けに申し上げたのであって、怠け者の勧めを言っているわけではないことを知ってください。

気が乗ったときしか作品を書かないという寡作タイプは、基本大成することはありません。

いつ見ても「大作を構想中です」と言ってる人ほど、いつまで経っても何も出てこないことが多いのです。

むしろ定期的に大作をリリースする人ほど、その合間には、小さな短編をちょこちょこ出して、いろんな実験をしているものです。

もしあなたがブログの記事を毎日更新しているなら、私のお薦めは、切りのいい所まで行ってから休むということです。

たとえばいま87記事まで来ているなら100までやって、そこで一区切り休むという具合です。

そうすると幸福な達成感があるなかでリフレッシュするので、その休み期間に、もう一段次のステージに行ける発見をすることもあるはずです。

こういう人は再開すると、次は200記事まで一気にいったりして、いい感じで多作のペースをつかみます。

ところが中途半端なところで休んでしまうと、変な休み癖みたいなのがついて、中途挫折タイプの人間になってしまうことがあります。

87で休み、次は100まで行くかと思ったら98でまた休み、長ーいブランクがあった後、やっと再開したら3回で終わってしまった、みたいなことになりがちです。

ただこれもバランスがあって、あまり数の目標に囚われ過ぎるあまり、さきほどの書きたくないのに書く轍(わだち)にハマって、ファンを失わないようにしないといけません。

このあたり自分との虚々実々のかけひきが必要になってくると思ってください。

◆蓄積と放出のバランス

しかし、それでも真面目な人はバーンアウトには気をつけるべきです。

バーンアウトの基本原理は、アウトプットしているうちに蓄積が枯渇することにあります。

人はインプットしている以上には出せないのです。

だからほんとうは走りながらエネルギー補給すべきなのです。

一日のサイクルで見れば、早朝から午前中いっぱいはアウトプットして、午後からペースを変えて人に会い、夜は本を読んで蓄積するとか、じょうずに補給しながら放出する習慣づくりが必要です。

まぁここからは人によって生活時間、仕事時間が違うので、最後は自分でしっくり来るパターンをつくるしかありません。

永く一線で活躍するためには、ときには畑を休ませる智慧も要ることを知ってください。

ではまた。

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