未来について考える私の方法

遠江(とおのえ)です。

前回は、「ケーススタディ」について書きました。

ケーススタディというのは過去事例の研究のことですが、きょうは逆の「未来」のことについて述べたいと思います。


◆未来思考

富を得ようとするときに、「未来」を考えることは不可欠です。

なぜなら、あなたがその理想を実現するのは未来のことですから。

しかし未来を考えるのは、過去を考えるより難しいもの。

それはまだあなたが経験していないことなので、考えて生み出す以外に手はないからです。

でも、未来について考えるのは楽しいことでもあるのですね。

未来のことを想像するのには、かぎりない自由があるからです。

逆に言えば、未来のことを考えるときには、「自由」というものを大事にしてください。

せっかくの可能性を自分で潰す必要はどこにもないからです。


◆理想を描く

では、未来を考えるにはどうすればいいのでしょう。

「富を得ること」をテーマに未来を考えるなら、まずあなたがするべきことは、
富における理想の状態とはいかなるものか、ということです。

どれぐらいの富があったら嬉しいか、と翻訳してもいいでしょう。

それは1億円ですか、それとも10億円ですか、それ以上ですか?

それを得るための方法論について考えるのは、ひとまず後回しにしてください。

方法論などというものは、理想を明確に描けば、
ひとりでに引き寄せられてくるものですから。

「どうやったらいいか」という方法論が見えないからといって、
理想のビジョンをしぼませてしまう人があまりに多すぎます。

それは、ワープすることを思いつかずに、
いま持っているロケットで宇宙に出ていくのと同じことです。

まずあなたがすべきことは、
「理想のビジョンを描くこと」なのです。


◆理想の生活

しかし、理想とは決して富の額だけではないはずです。

その理想を達成したときの「生活」が大事です。

「あなたはそのときどんな生活をしているか」

これに答えてみてください。

それは快適で大きな家に住む生活ですか?それもいいでしょう。

住環境がわれわれに与える影響は大きいです。

じめじめした土地の貧乏長屋に住んで病気がちになることが、
理想であるはずはないでしょう。

あるいはその理想は、多くの仲間に囲まれた生活でしょうか?それもありでしょう。

どんなに富があっても、一人ぼっちの生活は味気ないものです。

あるいは理想とは、外国旅行を自由にできている生活ですか?それもいいですね。

自分に素晴らしい経験をさせてあげられることは、幸福以外のなにものでもありませんから。

こういうふうに、富を得たら何をしたいのかをはっきり描いていきましょう。


◆理想の仕事

しかし、いい意味においても贅沢を享受することだけが理想ではないはずです。

人は何かを与えられるだけで幸福になれるものではなく、
何かを与える能動的な生き方を求めるものですから。

そして、何かを与える能動的な生き方を最も象徴するものこそ、
「仕事」であるはずです。

つまり、あなたは理想の富生活を実現したときに、
すばらしい「仕事」をしているべきなのです。

ほんとうにやりがいのある仕事に打ち込んで、成果を上げていることが、
われわれの理想にはどうしても必要なはずです。

では、どんな仕事をしているのが理想なのでしょうか?

これをこそ思い描かなくてはなりません。

お金がないときの理想の仕事とは、
「お金が稼げる」ということがいちばん大事に思えるでしょう。

それを一概に否定はしません。

まず基礎をつくることは大事なことですから。

でも未来の理想を考えるときは、すでに理想の額だけ富が手に入ったとして、
その上で最もやりがいのある仕事を描いておくことなのです。

最初に私は申しました。

理想が方法論を引き寄せてくると。

だから方法論にこだわって、理想をしぼませる必要はないと。

では、あなたが理想とする仕事とはどのようなものですか?

「自分は何をしたいのか」
この設問に答えておくことは、非常に大事なことなのです。


◆引き算の思考法

また、これとは真逆の考え方も有効です。

つまり、「自分は何をしたくないのか」を考えておくことです。

足し算で考えるだけではなく、引き算でも考えておくわけです。

富は入ってきても、理想とは違う仕事に忙殺されている人をあなたは幸福だと思うでしょうか。

思わないですよね。

でも何十年もがんばった挙句、
辿り着いたらそんな味気ない現実だった、
という人は世の中にいっぱいいます。

もう後戻りできない年齢になってはじめて、
自分の理想が低かったことに気がつく人生です。

これはなんとしても避けるべきです。

であれば、
「何をしたくないのか」についても、
未来を考えておく必要があります。

そしてこれも、
理想が方法論を引き寄せていきます。

未来をいろいろな角度から考えておくべきなのです。


◆戦場の二人の男

昔、第二次世界大戦の南方の戦場で、負傷した二人の男が、塹壕の中で手当てを受けていたそうです。

どちらも同じぐらいの怪我をし、どちらも意識ははっきりしていました。

何もすることがないので、二人はいろんなことを話し合いました。

一人の男は、故郷のこと、残してきた妻子との思い出、子供時代の楽しかった日々のことばかり話していたそうです。

なぜ、自分はこんなところでこんな姿になって、横たわっているのか、後悔の念がこみ上げては涙を流しました。

もう一人の男は、戦争が終わって故郷に帰ったら、こんなことをしてみたい、あんなこともしてみたいということばかり話していました。

今はこんなに惨めな姿になっているけれど、必ず元気になって、自分の夢を実現したいと目を輝かたそうです。

その後、一人の男は死に、もう一人の男は生き残ったのです。

統計で見れば明らかに、
過去のことを考えた者は死に、未来のことを考えた者は生き残る確率が高かったそうです。

そして、生き残った男たちの中から、大きな富を得て、戦後の復興に尽くした者が多数出たと聞きます。

もちろん、国のために戦って、潔く死ぬのは価値のあることです。

でも、怪我をしてしまって動けなくなり、そのまま無念の死を迎えるよりは、しぶとく生き残って、やるべき使命を果たすほうがいいと思いませんか?

未来を考えることには、人間の生命力の光を強くする、偉大な働きがあるのです。


◆未来思考

つまり、あなたに必要なのは、思いのベクトル(方向)を、「過去」のほうではなく、「未来」のほうへ向ける練習です。

未来のことを考える練習をしてみてください。

それも、「これからどうなる」ではなくて、「これからどうする」というふうに能動的に考えてみてください。

慣れなくて、考えているうちに不安になってくる、というような考え方をしなくて結構です。

もっと、楽しく、憧れを込めて考えてみてください。

そうすれば、あなたは次第に「未来思考」ができるようになるはずです。

これがやがて、富を得る基礎力になってくるのです。

それではまた。

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